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No.14「株式の発行」

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目次

はじめに

この記事では、以下の3つの項目を復習・整理することを目標にしています。

①創立費、開業費、株式交付費について

②会社設立時の株式発行

③増資時の株式発行

それでは、よろしくお願いします。(※使用教材の第14章「株式の発行」を参考に作成しています。)

株式会社の基本の特徴については、こちらで説明しています。

会社設立時に係る勘定科目(3つ)

会社設立前-開業準備-営業開始までの流れ

STEP
会社設立の準備(設立登記前)
創立費

・定款作成・認証費用

・設立登記費用(司法書士報酬・登録免許税など)

・(最初の資金調達のための)株式発行費用

STEP
会社開業の準備(設立登記後)
開業費

・事務所開設費用

・開業までの人件費・広告費など

STEP
営業開始
株式交付費

・増資(新株発行)に関わる費用

会社設立時の株式発行は「創立費」、増資時の株式発行は「株式交付費」になります。

原則は費用処理(簿記2級の範囲)ですが、資産(繰延資産)として認められる場合(簿記1級で学習)もあります。(他に、社債発行費と開発費があります。)

株式の発行

#株式を発行する理由

株式を販売し、出資者に購入してもらうことで、「資金を調達するため」です。

出資目的が、なんであれ(売買・満期保有・支配・その他)株式を保有していれば、株主になります。

#会社設立時の株式発行の仕訳

例1:A株式会社は設立時に株式1,000株を、1株当たり50,000円で発行し、全株式の払い込みを当座預金に受けた場合

原則は、出資金を全額「資本金」勘定とします。容認処理として、出資金の半額以下を「資本準備金」勘定とすることも可能です。

※理解のために仕訳を単純化しています。

・原則

借方貸方
当座預金
50,000,000円
資本金
50,000,000円

・容認処理

借方貸方
当座預金
50,000,000円
資本金
25,000,000円
資本準備金
25,000,000円

資本準備金の金額は、出資金の半額以下であれば、設定金額は自由です。

例2:A株式会社の設立に際し、株式1,000株を1株当たり50,000円で発行して株主を募集し、別段預金に500,000,000円の払い込みを受けた。払込期日の末日に、振り込まれた資金を別段預金から当座預金に振り替えた場合(資本金の金額は会社法に定める最低金額とする。)

通常は、会社設立期間中の出資金の振込先は当座預金ではなく、「別段預金口座(出資金専用の口座)」を設けて、一旦そこに振り込んでもらいます。また、株主募集中は、資本金の代わりに「株式申込証拠金」の勘定科目を使用します。

※以下が実際の仕訳の流れです。

借方貸方
別段預金
50,000,000円
株式申込証拠金
50,000,000円
借方貸方
当座預金
50,000,000円
別段預金
50,000,000円
株式申込証拠金
50,000,000円
資本金
25,000,000円
資本準備金
25,000,000円

「別段預金」と「株式申込証拠金」はセットの勘定科目です。

#会社設立後の株式発行(増資)の仕訳

例1:B株式会社は、会社設立にあたり株式10,000株を1株1,000円で発行し、全株式について払い込みを受け当座預金とした(資本金は原則処理)。なお株式発行にかかった費用100,000円を現金で支払った場合

借方貸方
当座預金
10,000,000円
資本金
10,000,000円
創立費
100,000円
現金
100,000円

会社設立時の株式発行の費用は「創立費」

例2:B社は例1から2年後、株式10,000株を1株500円で発行し、全株式について払い込みを受け当座預金とした(資本金については原則処理)。なお株式発行にかかった費用50,000円は現金で支払った場合

借方貸方
当座預金
5,000,000円
資本金
5,000,000円
株式交付費
50,000円
現金
50,000円

増資時の株式発行の費用は「株式交付費」

資本金について

資本金とは、会計上は純資産の部に該当する貸方項目ですが、実際に会社は資本金を現金として保有しているわけではなく、ただの計算上の数値です。会社の規模を知るため(株式を発行しどれくらい資金調達ができたか)の1つの目安にはなりますが、実際は仕入れや人件費などに使用され資金としては残っていません。

「ふくしままさゆき」さんのYouTube解説動画は こちらからどうぞ「株式の発行」

※初めての方は、こちらの記事から読んでいただけますと幸いです。

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